ジャパニーズベースラインシリーズ
Last Updated on 2019年12月3日 by 院長
ジャパニーズベースラインシリーズ(Japanese baseline series)(ジャパニーズスタンダードアレルゲンは、2019年から名称が変更になったそうです。内容は同じ。)は、日本人がアレルギー性接触皮膚炎を起こす頻度の高い(1%が目安)物質を集めたものです。
パッチテストパネル®(S)に加えて、
塩化第二水銀(0.05%)
ウルシオール(0.002%)
で構成されています。
以下に、「アレルゲン:含まれるもの」で記載します。
金属の場合は、食餌中にも含まれるため、全身型金属アレルギーの形をとりえます(汗疱、自家感作性皮膚炎、痒疹、内因性アトピー性皮膚炎など)。
硫酸ニッケル:ニッケル合金製品、ステンレス製品、缶詰、牡蠣、チョコレート、海苔、ナッツ類、豆類など
ラノリンアルコール:スキンケア製品、外用薬など
フラジオマイシン硫酸塩:アミノグリコシド系抗菌薬で、多くの外用薬に含まれる(ネオメドロール®EEなど)
重クロム酸カリウム:メッキ金属、皮革製品、海藻、魚介類、肉類、馬鈴薯、ココア、チョコレートなど
カインミックス:局所麻酔薬、市販の外用薬
香料ミックス:シナモン、ナツメグ、線香、お香、アロマオイル、タバコなど
ロジン:滑り止め、松脂、チューインガム、アイシャドウなど
パラベンミックス:化粧水、外用薬、エコージェルなどの防腐剤としてなど
ペルーバルサム:美容液、ヘアトニックなど
金チオ硫酸ナトリウム:歯科金属、装身具(ピアス、イヤリングなど)、メダル、金貨など
塩化コバルト:メッキ製品、青色顔料(コバルトブルー)、チョコレート、豆類、ナッツ類、ビタミンB12製剤(メチコバール®)など
p-tert-ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂:靴や皮革、合成ゴムの接着剤
エポキシ樹脂:職業性接触皮膚炎を起こす代表的物質。建築物の床材など
カルバミックス:ゴム製品の加硫促進剤
黒色ゴムミックス:黒いゴム製品の老化防止剤
イソチアゾリノンミックス:シャンプー、ボディーソープ、化粧品などの防腐剤
メルカプトベンゾチアゾール:ゴム製品の加硫促進剤
パラフェニレンジアミン:染毛剤
ホルムアルデヒド:樹脂、建材、塗料など多岐にわたる
メルカプトミックス:ゴム製品の加硫促進剤
チメロサール:魚介類、歯科金属、顔料、韓国製化粧品、アジア製化粧品
チウラムミックス:ゴム製品の加硫促進剤
ウルシオール:ウルシ、ヤマウルシ、ヤマハゼ、ハゼノキ、塗料など
塩化第二水銀:歯科金属(アマルガム)、体温計、赤チン、朱肉など
かぶれのようだけれども、接触原がはっきりしない、といった場合などに有用で、スクリーニングには最適です。