接触皮膚炎

Last Updated on 2019年12月3日 by 院長

接触皮膚炎は、いわゆる「かぶれ」のことで、外部から皮膚に接触した物質により生じる皮膚炎のことです。

大きくは、刺激性接触皮膚炎と、アレルギー性接触皮膚炎に分かれます。簡単に言うと、刺激性接触皮膚炎は誰でもなるけれども、アレルギー性接触皮膚炎は感作された人だけにおこります。

接触皮膚炎臨床写真
典型的な接触皮膚炎(かぶれ)
接触皮膚炎病理 海綿状態
皮膚で起こっている反応(海綿状態)

 

慢性の刺激性接触皮膚炎の代表は、主婦湿疹・手荒れです。急性の刺激性接触皮膚炎の代表は、灯油皮膚炎です。

刺激性ではなく、アレルギー性接触皮膚炎において原因となる物質を特定する検査が、パッチテストになります。

当院で対応可能なパッチテストは、

①製品パッチテスト(使っている化粧品、シャンプーなどを適宜希釈して行うパッチテスト)

②ジャパニーズベースラインシリーズ(ジャパニーズスタンダードアレルゲン)を用いるパッチテスト

③金属パッチテスト

になります。いずれにしても、上腕外側もしくは背部に薬剤をパッチテスターなどを用いて貼付します。

48時間後、72時間後(または96時間後)、1週間後に判定になりますので、例えば月曜日に貼付した場合、水曜日、木曜日(または金曜日)、翌週の月曜日、と言う具合に受診して頂くことになります。

判定基準は、ICDRG基準という国際的な基準で行います。72時間後(または96時間後)で「+」以上が陽性です。

ICDRG基準

各種パッチテストで陽性となり、症状との因果関係が明らかであれば、その物質を避けることで完治も望めます。

全身型の金属アレルギー(疑う症状としては汗疱、自家感作性皮膚炎、痒疹、内因性アトピー性皮膚炎など)の場合は、歯科金属の微量元素測定(広島大学病院口腔検査センターで可能)や、陽性金属を含む歯科金属の除去、生活指導(陽性金属を多く含む食品の制限)をすることで、症状の改善が望めます。

 

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