ざ瘡

Last Updated on 2021年2月26日 by 院長

ざ瘡(ニキビ)についてです。

「ニキビは青春のシンボル」、などと言われておりましたが、放置していると瘢痕(ニキビ跡)になるために、現在は早期から積極的な治療をすることが推奨されています。

皮脂腺の活動が活発になり、面皰(めんぽう)というニキビのもとが出来て、そこに細菌(アクネ菌)が増殖し、炎症(赤ニキビ)、膿瘍(黄ニキビ)を形成し、最終的には瘢痕形成(ニキビ跡)になる、という流れです。

ニキビ
マルホ_ニキビ一緒に治そうProject_から転載

菌を殺す抗生剤の飲み薬や塗り薬のみの治療では面皰はなくなりませんので、いつまで経っても炎症を繰り返すことになります。そこで本邦でも使われるようになったのが、面皰治療薬です。

アダパレン、過酸化ベンゾイルがそれにあたり、製剤としてはディフェリン®ゲル(アダパレン)、ベピオ®ゲル(過酸化ベンゾイル)、デュアック®配合ゲル(クリンダマイシンと過酸化ベンゾイルの合剤)、エピデュオ®ゲル(アダパレンと過酸化ベンゾイルの合剤)の4種類です。

ちなみにデュアック®配合ゲルは、製造元の都合で流通が不安定になっています(令和3年2月末現在)。うしたみらい薬局にも在庫があったりなかったりします。

アダパレンは使いはじめに軽い皮膚刺激症状を起こす頻度が高いこと、過酸化ベンゾイルは、アレルギー性の接触皮膚炎(100人あたり2-3人?)や脱色作用があるところが要注意です。

ディフェリンゲル
ディフェリン®ゲル
ベピオゲル
ベピオ®ゲル
デュアック配合ゲル
デュアック®配合ゲル
エピデュオゲル
エピデュオ®ゲル

イオウカンフルローションという薬が昔からありますが、最近はあまり使われません。やっぱりちょっとニオイが、、毛包虫(ニキビダニ)の駆除には使います。

ざ瘡の治療は、これらの面皰治療薬をベースにして、急性期には抗生剤の飲み薬、塗り薬を組み合わせて使うことになります。面皰と炎症性皮疹の割合、重症度、年齢、性別、アトピー性皮膚炎の有無、これまでの治療内容など、いろいろな条件によって決めていきます。抗生剤の内服・外用治療のみ、というのは耐性菌の問題がありますので、できる限り避けた方が良いです。

抗生剤の飲み薬はいろいろありますが、ドキシサイクリン(ビブラマイシン®)を使うことが多いです。ミノサイクリン(ミノマイシン®)は副作用の点からあまり使いません。マクロライド系の抗生剤(クラリスロマイシン:クラリス®、ロキシスロマイシン:ルリッド®)にはすでに耐性菌の頻度が高く、効かないこともしばしばです。ファロペネム(ファロム®)には耐性菌はない、ということになっていますが、最後の手段です。

抗生剤の塗り薬は、クリンダマイシン(ダラシン®Tゲルなど)、ナジフロキサシン(アクアチム®軟膏、クリーム、ローションなど)、オゼノキサシン(ゼビアックス®ローション)の3種類です。

膿が貯まっている場合は、針でちょっとだけ孔を開けて上から圧迫し、面皰と膿を出す治療(面皰圧出法)を適宜行います。当院に面皰圧子は2種類ありますが、左のケイセイ医科工業のものがはるかに使いやすいです。左の方が先端のカップが深いのが分かりますでしょうか?

面皰圧子1面皰圧子2

治療開始から3ヶ月をめどに、それ以降は抗生剤は使わずに、(デュアック®配合ゲルを除く)面皰治療薬で長期間維持していく、というのが理想的な経過になります。

面皰治療薬(アダパレン、過酸化ベンゾイル)が両方とも副作用などで使えない場合は、難しいですが、アゼライン酸がいいかもしれません。ざ瘡のガイドラインにも記載があります。

DRX AZAクリア
DRX AZAクリア

ニキビの治療は、良くなったからやめてしまうのではなく、継続していくのが重要です。

途中でやめたり、また塗ったりということを繰り返すと、過敏反応などの副作用も起こりやすい可能性があります。