水痘・帯状疱疹

水痘(みずぼうそう)、帯状疱疹は、いずれも、水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症です。通常、水痘は初感染(まれに再感染)、帯状疱疹は、潜伏感染→再活性化になります。

 

水痘

2019年4月末から当クリニックを開業しておりますが、小児の水痘患者さんが時々受診されます。

水痘
水痘でみられる水疱

最近のお子さんは予防接種をしているためか、たいてい症状が軽いです。発熱もないことがあります。また、水ぶくれが僅かにしかなく、強いかゆみがあったりして、一見して虫刺されでもおかしくないような例もあります。

確定診断は、

①水疱底から擦過しての細胞診(Tzanck試験)でウイルス性の巨細胞を見つける。ただし、単純ヘルペスとの区別はできません。

ウイルス性巨細胞
ウイルス性巨細胞

それに加えて、

②デルマクイック®VZVで、水痘・帯状疱疹ウイルス抗原を検出する(イムノクロマト法)。

デルマクイックVZV
デルマクイック®VZV ’T’の所に赤い線があれば陽性

①②で陽性なら診断できます。

治療は抗ヘルペスウイルス剤(バルトレックス®:バラシクロビル)の内服です。すべての水疱がかさぶたになるまでは、周囲の人にうつす可能性があるので、登園、登校、出勤は不可です。

 

帯状疱疹

水痘に以前罹った方に、ウイルスが潜伏感染しており、免疫力が落ちたきっかけで神経に沿って発症します。通常は、頭から足までの体のどこかに、片側だけ赤みと水ぶくれがでてきます。痛みが先行することが多いですが、時に痛みがあまりない場合や、後から痛みが出てくることもあります。

症状が典型的な場合は検査は不要ですが、典型的でない場合や、単純ヘルペスと区別が付かない場合は、上記の検査(Tzanck試験、デルマクイック®VZV)を行います。

治療は、水痘と同じく、抗ヘルペスウイルス薬(バルトレックス®:バラシクロビル、ファムビル®:ファムシクロビル、アメナリーフ®:アメナメビル)の内服か、入院して点滴(アシクロビル)投与です。最近はお薬が良くなってきたので、帯状疱疹で入院する患者さんは減りましたが、やはり入院が必要な場合もあります。

顔面の帯状疱疹

痛みが高度、皮疹が高度

免疫不全(糖尿病や免疫抑制薬や抗がん剤を投与されている患者さん)

ご高齢

撒布疹(汎発疹)がある場合(水痘と同じ状態)

眼の症状、顔面神経麻痺、運動麻痺など合併症がある場合

などがある場合は、入院が考慮されます。

抗ヘルペスウイルス薬の内服はアメナリーフ®を処方することが多くなりました。他の薬剤に比べて、腎機能に配慮する必要がないことが大きなメリットです。特にご高齢の方は腎機能低下が起こっていることが多く、また検査結果もすぐには分からないため、他の薬剤は処方しにくいです。