掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症は、名前のごとく、手のひら(掌)と足のうら(蹠)に膿疱が多発する病気です。かなり前ですが、芸能人の奈美悦子がこの病気になって話題になったことがあります。ビオチンがクローズアップされました。

日本では、palmoplanter pustulosisといって膿疱症の仲間ですが、欧米ではpalmoplanter psoriasisといって乾癬の仲間の病気と考えられています。

現在は多くは病巣感染(体のどこかに細菌感染がある状態)から起こる、というように考えられていて、歯性感染症や慢性扁桃炎があることで発症し、それらを治療すると軽快することが知られています。また金属アレルギーが関与することもまれにあるようです。

禁煙

ほぼ100%喫煙者に起こる病気で、治療に禁煙は必須です。電子タバコもダメです。

皮膚症状だけではなく、胸肋鎖関節炎がおこることがあります。

初診の場合は、大抵の場合、まず歯科受診をお薦めし、歯性感染症の有無を確認します。禁煙についても説明します。

扁摘については、実は耳鼻科の先生はあまりやってくれません。全身麻酔の手術になりますし、しばらく出血もあります。ただし、慢性扁桃炎の所見の有無と、扁摘後の掌蹠膿疱症の改善とはあまり関係ないと言われていて、扁桃炎の所見がないから扁摘しても効果がない、といいうわけではないようです。

掌蹠膿疱症の治療は、理想的には上記の基礎疾患の精査、治療をして、そのあとに、(病巣感染に対して)抗生剤内服、エトレチネート内服、ビオチン内服、ステロイド外用、ビタミンD3外用、紫外線治療など行いますが、いまだこれといって決まった治療があるわけではありません。

少し前に乾癬に対する生物学的製剤(トレムフィア®:グセルクマブ)が、掌蹠膿疱症に保険適用になりましたので、難治例では、投与しても良いのかもしれません。ただし、クリニックでは現状では導入は難しく、乾癬に対するTNFα阻害剤のようなスクリーニング検査(胸部CT含め)をする必要があります。