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いぼにならないために

Last Updated on 2020年6月23日 by 院長

いぼ(尋常性疣贅)はありふれた病気ですが、足の裏にできたり、多発したりすると、なかなか治りません。

そもそも「いぼ」はどうやってうつるのでしょうか?

もちろんウイルスが皮膚の細胞に感染して起こるのですが、そのウイルスはどこからくるのでしょうか?

先日出版された三石 剛先生、渡辺 大輔先生の「目からウロコの疣贅診療ハンドブック」に、いぼの感染経路とその予防策について記載がありました。そんなことを解説している本は初めて読みました。

疣贅の原因になる、ヒトパピローマウイルスは、高濃度のアルコールでは不活化されず、高濃度の次亜塩素酸には感受性があるそうです。熱や乾燥にも強い。やっかいですね。

疣贅の感染を避けるためには、

公共の場所を裸足で歩かない共用のシャワーではビーチサンダルを使用する、足の乾燥を保つ、靴・靴下・タオルの共用を避ける、靴は毎日替える、他人の疣贅に触らない

疣贅の拡散を防ぐためには、

疣贅を触らない・自己処置しない、水泳時には疣贅を防水性の絆創膏で覆う、疣贅の子供の足を定期的に観察する、疣贅を持つ子供をスポーツや水泳活動から外してはいけないが、感染防御の手段を講じておく

だそうです。

水いぼ(伝染性軟属腫)がスイミングの際に(ビート板を介したりして)うつることはよく知られていますが、足底疣贅もスイミングの際にうつる可能性があるようです。

お子さんの足の裏にいぼがあったら、スイミングの時には絆創膏で覆っておきましょう。自宅では絆創膏を貼るか、靴下をはかせておいたほうが良さそうです。