ダーモスコピー
Last Updated on 2020年6月27日 by 院長
ダーモスコピーという検査方法があります(検査に使う機器はダーモスコープ)。
使われ出したのは多分2000年になってからですが、今やダーモスコープは皮膚科医にとっての必須アイテムになっています。これなしでは診療が不安に感じるので、往診にも持って行ってます。
原理は、角層の乱反射を偏光ガラスや超音波ジェルで抑制し、皮膚のすこしだけ奥の色素の状態をみる、というものです。
下は当院で使用しているダーモスコープです。下がメイン機で、上はなんとなく往診用(普通の写真も撮れます)になっています。
もともと腫瘍病変の診断に使う機器であるので、
メラノサイト病変か→YES→メラノーマ(悪性黒色腫)の判定
↓
NO→基底細胞癌か→NO→脂漏性角化症か→NO→血管病変か→・・・
というように診断していきます(2段階診断法)。
皮膚科クリニックでダーモスコピーをするのは、もちろん上記の腫瘍の診断もありますが、尋常性疣贅(いぼ)の診断と、治癒判定に使うことが最も多いかもしれません。
他にも伝染性軟属腫(みずいぼ)の診断、円形脱毛症の診断と病勢の評価、疥癬の診断にも大変有用です。
ダーモスコピーをしたら、人工知能(AI)で自動的に鑑別診断を挙げてくれる、AIダーモスコープが欲しいところです。技術的には今でもできるはずですが、、