白癬

Last Updated on 2020年5月24日 by 院長

白癬はいわゆる「みずむし」です。原因は真菌(カビ)で、Trichophyton (T.) rubrumT. interdigitaleがほとんどと言われています。

分類は以下のようになります。

1.足白癬、手白癬

2.爪白癬

3.体部白癬、股部白癬

4.頭部白癬

白癬の診断は、皮膚の角質、爪または毛を採取して、顕微鏡で白癬菌を検出することです(直接鏡検)。

白癬 直接鏡検
白癬菌

治療は、抗真菌剤の外用、内服、またはその両方になります。

足白癬の場合は、外用剤が第一選択です(種類はいろいろあります)。塗る期間は角層の厚さによって異なり、指(趾)間型では2ヶ月以上、小水疱型(汗疱型)では3ヶ月以上、角化型では6ヶ月以上が目安とされています。

爪白癬の場合は、病型にもよりますが、内服薬が第一選択で、何らかの理由(肝臓が悪いなど)で内服できない場合は、外用剤(2種類のみ)を用います。

内服薬は、イトラコナゾール(イトリゾール®)、テルビナフィン(ラミシール®)、ラブコナゾール(ネイリン®)になります。

爪白癬専用の外用剤としては、エフィナコナゾール(クレナフィン®)、ルリコナゾール(ルコナック®

になります。

内服薬はネイリン®カプセルを使うことが圧倒的に多いです。理由は12週間の内服で終わりなこと、肝障害の頻度がラミシール®より低いこと、イトリゾール®のように多数の併用禁忌・注意薬がないことなどです。

外用剤は、クレナフィン®でもルコナック®でも良いですが、1年以上は外用することになるので、どうしても途中でやめてしまう方が多いです。

受診する前に市販の抗真菌剤を外用されていることがありますが、そうすると皮膚科で鏡検をしても、白癬を検出できない場合が多い(つまり水虫と診断できなくなる)ので、市販薬を塗る前にまず皮膚科を受診して頂くことをお勧めします。